腫瘍内科医育成コース(がん専門修練医)
千葉県がんセンターがん専門修練医プログラム
「腫瘍内科医 育成コース」
1.はじめに
新規抗がん剤の開発やそれらを用いた大規模臨床試験の進歩から、がん化学療法は文字通り日進月歩の勢いで発展しています。そして今、がん診療の中の大きな柱のひとつとして、重要な役割を担っています。ところが、国内におけるがん化学療法の専門家、すなわち腫瘍内科医の育成は著しく遅れており、社会問題となっています。
千葉県がんセンターは、質・量とも、全国トップクラスと言える化学療法を実践しています。この恵まれた環境を利用して、日本のがん診療をリードできる腫瘍内科医の育成を目指します。
2.応募資格と待遇
(1)医師免許取得後4年以上の医師
- 千葉県非常勤医師の待遇ですが、他の病院のレジデントとは違い、正規職員医員)とほぼ同等の給与が支払われます。
- 平成21年度見込総支給額:医師免許取得後5年の場合の基本給は約860万円です。これに加え、時間外手当が支払われます。
- 研修終了後に、常勤医として採用される事も可能です。既に3人のがん専門修練医がスタッフとして採用されています。
(2)保険:社会保険(厚生年金)に加入します。
(3)宿舎:医師宿舎に空きがあれば利用できます。
単身者の場合、単身用の寮に空きがあれば利用できます。
3.研修期間と担当診療科(専門分野)
研修期間は3年ですが、事情に合わせて短縮や延長は自由です。
以下の診療科を希望に応じてローテートできます。
腫瘍・血液内科(造血器腫瘍、乳がん、胚細胞腫瘍、原発不明がん等)
消化器内科(胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆道がん等)
呼吸器内科(肺がん、中皮腫等)
外来化学療法科(全てのがん腫に対する化学療法マネージメント)
4.症例数
最近1年間に実施された代表的な化学療法件数は以下の通りです。すべてのがん腫において、豊富な症例数を誇ります。
腫瘍血液内科
| R-CHOP療法(悪性リンパ腫) | 80例 |
|---|---|
| FEC100療法(乳がん) | 150例 |
| ドセタキセル療法(乳がん) | 100例 |
| VIP療法(胚細胞腫瘍) | 15例 |
| 自家末梢血幹細胞移植 | 14例 |
*リンパ腫6例、胚細胞腫瘍6例、PNET2例
消化器疾患
| mFOLFOX6療法(大腸がん) | 100例 |
|---|---|
| アバスチン療法(大腸がん) | 80例 |
| ゲムシタビン療法(膵・胆道がん) | 150例 |
呼吸器疾患
| CBDCA+GEM療法 | 100例 |
|---|---|
| CDDP+CPT11療法 | 40例 |
| CDDP+DOC療法 | 20例 |
| CDDP+VNR療法 | 30例 |
外来化学療法科
| 外来化学療法総件数 | 13000件 |
|---|
(2007年10月-2008年9月)
5.取得を目標とする専門医資格と、研修モデルコース
日本臨床腫瘍学会:がん薬物療法専門医
日本血液学会:血液専門医
日本消化器病学会:専門医
日本呼吸器学会:呼吸器専門医
*日本内科学会:認定内科医、内科専門医の取得にも協力します。



6.研修カリキュラム
悪性腫瘍の診療に必要な診療技術と知識の習得を目的とします。ASCO(米国臨床腫瘍学会)とESMO(欧州臨床腫瘍学会)により共同で作成され、日本臨床腫瘍学会に採用されたグローバルコアカリキュラムの実践を目指します。
抗がん剤の使用法や副作用についての知識。
臨床試験の理解と実践。
*科学論文の読解と評価。
*学会発表や研究論文の執筆。
造血器腫瘍、乳がん、消化器がん、肺がん、胚細胞腫瘍、原発不明がんなどの診断と治療を行うための知識と技術。
*希望により、骨軟部腫瘍、婦人科がん、泌尿器がんなどの化学療法に携わることも可能です。
外来化学療法の実践。
入院を要する強力な化学療法(造血幹細胞移植を含む)の実践。
支持療法の正しい理解と実践。
*制吐剤の使用法や適正な輸液療法を学びます。
*適切な輸血療法を学びます。
*造血因子(G-CSF等)や抗生剤の使用法を学び、感染症を制御します。
超音波検査、内視鏡検査の技術習得。
*消化管内視鏡と気管支鏡を含みます。
*超音波・CTガイド下腫瘍生検を含みます。
*希望により、内視鏡治療のトレーニングも可能です。
埋め込み型カテーテル、胸腔・腹腔ドレナージ、胃ろう等の造設と管理。
疼痛管理など緩和ケア・終末期ケアの実践。
地域医療・在宅医療との連携。
7.募集にあたってのメッセージ
当プログラムの特徴は、「Flexibility」にあります。それぞれの希望に合わせて、複数の診療科をローテートすることが可能です。日本臨床腫瘍学会が行っているがん薬物療法専門医試験は、国内最難関のひとつと考えられています。その最大の理由は、3臓器以上の症例サマリーを30例分求められるところにあります。しかも、2年後には5臓器以上に変更され、造血器腫瘍を必須とする動きもあります。通常の研修を行いながらこの受験資格を得ることは極めて困難ですが、当プログラムではそれが容易です。
なお、臨床腫瘍学から基礎研究を目指す医師に対しては、研修修了後大学院に進学するコースも用意されています。千葉県がんセンターに併設されている研究局は千葉大学医学部連携大学院に指定されているため、直接学生を採用し学位所得のための研究指導を行います。
千葉市は温暖でたいへん住みやすい都市です。重要な学会や研究会が数多く開催される首都圏にあり、情報収集にも便利な立地条件と言えます。その中で、それぞれの医師の抱く将来設計に応じ、幅広く臨床腫瘍学の研鑽を積むことが可能なプログラムです。意欲ある多数の医師の応募を期待しています。
8.出願手続
(1)出願受付 下記あてに、必要書類を送付して下さい。
〒260-8717 千葉県千葉市中央区仁戸名町666-2
千葉県がんセンター 事務局管理課
(2)必要書類
ア.履歴書
イ.健康診断書
ウ.上司または指導者の推薦状
エ.医師免許証の写し
オ.大学(医学課程)の卒業証明書
カ.在職証明書(臨床医学系大学院の在籍証明書も可)
9.選考方法
面接試験及び書類審査
10.応募に関する問い合わせ
〒260-8717
千葉県千葉市中央区仁戸名町666-2
千葉県がんセンター 事務局管理課
電話 043-264-5431 内線2101
または、
プログラム責任者 辻村 秀樹
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医
E-mail:htsujimu@chiba-cc.jp
*どうぞ、お気軽にご連絡ください。
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