緩和医療科
1)緩和医療科の紹介
当科は、早期からの緩和医療の提供および在宅緩和医療の推進を目指し、本年度は常勤医師3名体制で診療を行っております。独立棟の「緩和医療センター」を在宅緩和ケアのバックアップ病床として活用しながら、院内の他部門と協力して統合的な緩和医療を提供しています。
在宅緩和医療の推進
これまでは、「入院」を中心とした緩和ケアを行ってきました。しかし「入院施設」という枠のなかにあっては、患者さんに不自由さを強い、孤独・不安・抑うつといった精神心理的な不安定状態になりやすいことを否定はできません。このような理由から在宅緩和医療の充実化を推進しています。
在宅移行推進の究極の目標は在宅で完結する療養形態の実現ですが、いまだバックアップ病床を確保しての在宅療養の形態が一般的なのが現状です。この状況をふまえ現時点では在宅完結型と在宅非完結型(必要時入院治療へ移行する型)の二つのシステム構築が必要と考えます。
当科はバックアップ病床の提供や緩和ケア研修会の開催等、在宅医の先生方に対する支援も行っており、良質な在宅緩和医療を行える地域の体制整備に協力しています。
緩和医療センターのバックアップ病床機能
2003年6月に運営開始した緩和医療センターは個室を主体に25床を有しており、在宅非完結型の在宅緩和医療に対応するためのバックアップ病床として運営しています。在宅緩和ケア中の患者さんへ集中的な症状緩和、家族のレスパイト、看取り等を必要時に行うための病床を確保し、保障のある在宅緩和医療の体制を整えています。
サポーティブケア室
早期からの緩和医療を推進するために、2009年4月、サポーティブケアセンターを設立しました。通院化学療法中の患者等に対して早期から介入し、併診の形で緩和治療を提供できる体制を目指しております。また、必要時には円滑に在宅緩和ケアへ移行できるように、サポーティブケア室(今年度改名)内に在宅支援担当の専従看護師を配置し、在宅緩和ケアをコーディネートする体制も整えています。
2)主な治療件数
昨年度の主な治療件数(2010年度)
病棟入院症例数 364例
(紹介元、院内より:328、県内他施設:24、県外:12)
延べ入院回数:405回(うち41回は本年度複数回入院
平均在院日数:18.9回
入院例の転帰
病棟死:301例、在宅死:16 例、転院先死亡:6例、当病棟入院中:22例、緩和医療科外来通院中:3例、訪問診療継続中:11例、他施設入院中:3例
死亡退院率: 74.3%(301/405)
原発巣別 |
|||
|---|---|---|---|
消化器系がん |
食道がん |
15例 |
170例 |
胃がん |
44例 |
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大腸がん |
45例 |
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原発性肝がん |
11例 |
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膵がん |
32例 |
||
胆道がん |
19例 |
||
十二指腸がん |
4例 |
||
呼吸器系がん |
肺がん |
44例 |
44例 |
泌尿器科系がん |
腎がん |
16例 |
45例 |
前立腺がん |
17例 |
||
膀胱がん |
7例 |
||
腎う尿管がん |
4例 |
||
陰茎がん |
1例 |
||
婦人科系がん |
子宮がん |
12例 |
28例 |
卵巣がん |
11例 |
||
外陰部がん |
1例 |
||
乳腺の腫瘍 |
乳がん |
22例 |
22例 |
その他の腫瘍 |
頭頚部がん |
11例 |
38例 |
骨・軟部組織原発 |
6例 |
||
悪性リンパ腫 |
5例 |
||
原発性脳腫瘍 |
5例 |
||
悪性黒色腫 |
2例 |
||
急性白血病 |
1例 |
||
胚細胞腫瘍 |
1例 |
||
多発性骨髄腫 |
1例 |
||
原発不明がん |
6例 |
||
3)構成メンバー
部長
渡邉 敏(わたなべ さとし)
S50年 北海道大学医学部卒
医学博士
- 日本緩和医療学会
- 日本死の臨床研究会
(世話人・機関誌編集委員) - 日本外科学会
- 日本癌治療学会など
医長
坂下 美彦(さかした よしひこ)
H3年 千葉大学医学部卒
- 日本緩和医療学会 暫定指導医
- 日本麻酔科学会 専門医など
医長
秋月 晶子(あきつき しょうこ)
- 日本産婦人科学会 認定医
4)外来診療担当表
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