千葉県がんセンター
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IMRT(強度変調放射線治療)

強度変調放射線治療(IMRT)について

3次元原体照射 強度変調放射線治療IMRTは腫瘍には高線量を照射し、腫瘍周囲正常組織への線量減少を可能とする新しい照射法です。当センターでは2000年9月からこの治療を開始し、2009年11月までに前立腺癌450例、頭頚部腫瘍70例、脳腫瘍40例、その他15例に施行してきております。前立腺IMRTにおいては、照射精度の向上目的であらかじめ、前立腺内に金マーカを埋め込み、毎回の治療開始前に位置照合を行い、誤差1mm以内での治療を行ってきました。こした高精度照射により直腸出血の発生頻度はわずかに3%(通常照射では20%)であり、しかもいずれもGrade1というごく軽度の出血でしかありません。5年PSA無再発生存率でみますとLow, Intermediate, High Risk groupでそれぞれ93.3%, 98%, 90%であり、非常に良好な治療成績となっております。また、当センターでの前立腺癌の治療の特徴として、新患は全例、前立腺癌カンファレンスを経て、病期、治療方針が決定されていくことがあげられます。これは毎週水曜日夕方から、泌尿器科、画像診断部、放射線治療部の3科合同で行われます。

頭頚部腫瘍においては、従来法での照射では治療後の唾液分泌機能低下による治療後QOLの低下が問題でしたが、IMRTを用いることにより、治療後1-2年での唾液分泌機能の改善がみられるようになり、QOL改善が可能となってきました。また、上顎洞がんなどの副鼻腔腫瘍では、根治照射の際に視力低下などの有害事象の問題がありましたが、IMRTにより、視力温存が可能となる患者さんも増えてきております。

上図:上咽頭癌T4N2,IMRT前、下図:上咽頭癌T4N2,IMRT後、腫瘍消失、5年経過

図:GBMに対するIMRTの臨床応用脳腫瘍、特に神経膠芽腫ではIMRTが非常に有用となっております。神経膠芽腫は診断確定後の生存期間中央値が6-12ヶ月と非常に予後不良な腫瘍でありますが、IMRTを用いて、腫瘍密度の高い領域に限局した高線量照射および腫瘍密度の低い領域への低線量照射を同時に行うことが可能となり、これに抗がん剤髄注療法を術直後から併用することにより、当センターにおける神経膠芽腫の治療成績は生存期間中央値37ヶ月が得られております。照射による脳壊死の問題など解決すべき点はありますが、テモゾロマイドとの併用を含め、脳神経外科と共同でさらなる検討をしていきたいと考えております。

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