千葉県がんセンター
私たちは一人でも多くの千葉県民に質の高いがん治療を提供します。

千葉県がんセンター特別企画セミナー(臨床研究会・第677回研究局集談会 合同開催)のお知らせ

 第677回 千葉県がんセンター研究局集談会を下記の要領で開催いたします。
 多数の御来聴.御討論をお願いいたします。

演題: がんペプチドワクチン療法のスーパー特区
ヒトゲノム解析に基づいた新しい癌ペプチドワクチンの開発

演者: 中村 祐輔 先生(東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター)

日時: 平成21年7月23日(木曜日) 午後6時00分~午後7時30分

場所: 千葉県がんセンター 西1階TV会議室, 研修室

要旨: ゲノム研究などの生命科学研究の成果が、創薬のありかたを大きく変えつつある。薬剤の概念も大きく広がり、低分子化合物や生物製剤に加え、抗体薬、ペプチドワクチン、核酸医薬(遺伝子、オリゴヌクレオチド、siRNA)、細胞療法など多様化しつつある。癌に関しては、外科療法・放射線療法・化学療法の3つの大きな柱となる治療法に加え、免疫療法は数十年にわたって第4の治療法と期待されつつも、抗体療法を別にすると、その科学的な実証が十分とは言い切れない。しかし、癌細胞における大規模ゲノム解析によって、新規治療薬開発のキーワードである「有望標的分子」の探索が効率的に行われるようになり、癌免疫療法も非特異的な免疫誘導から、特異的な免疫誘導へと変化しつつある。また、癌患者のQOLの観点からも、副作用が少なく、より高い治療効果の期待できる抗癌剤開発を念頭においた有望標的分子の選別が極めて重要となってきていることは言を待たない。われわれは、1200症例以上の臨床材料を利用して、約50種類の癌胎児抗原や癌精巣抗原などの癌特異的蛋白を同定し、これらの情報をもとに細胞障害性T細胞誘導能の非常に高い癌ペプチドワクチンのスクリーニングを行い、多数のペプチド抗原を同定した。これまでに利用されていた抗原に比べ、癌精巣抗原・癌胎児抗原由来のペプチドワクチンは免疫誘導が優れていると考えられる。これらのワクチンや血管新生因子をターゲットとしたワクチンを利用し、臨床統計学的・免疫学的に十分な評価を行うために、国内の30以上の医療機関と連携して癌ペプチドワクチン臨床研究ネットワーク(Captivation Network)を構築し、安全性、免疫学的反応、そして臨床的な有効性を検証してきた。すでに600症例以上の患者さんに投与し、ワクチンの安全性を確認すると共に、臨床学的効果と免疫学的反応の関係などを解析している。われわれのゲノム研究の成果をもとにした癌のペプチドワクチン療法が「Hope」ではなく、現実として進展している状況を紹介する。

本文ここまで。以下ナビゲーション

千葉県がんセンター > 診療科紹介(医療機関向けメニュートップ) > お知らせ一覧(医療機関向け) > 千葉県がんセンター特別企画セミナー(臨床研究会・第677回研究局集談会 合同開催)のお知らせ

copyright CHIBA CANCER CENTER